「ノーザンホースパークマラソン2024」にウマ娘のオグリキャップのコスプレを着て出走しました
個人的な出来事のレポなので、大会の参考に全くならないと思いますが、大した走力が無く故障中なのにコスプレランを強行したらかなり苦しかった話を書きます
このブログ恒例ですが、40代のおじさんが美少女キャラのコスプレをしているので、見ても問題ないという勇者のみスクロールください
(加工に加工を重ねてますが)
今回はとっても長いです
ちなみに当日のハーフマラソンのフル動画がありました
この動画を見ると、コースの雰囲気はつかめると思います
故障しててもどうしても走りたい
ハーフの部にエントリーするも4月に両膝を故障しました(ジャンパー膝と診断)
2週間前は痛みで1kmしか走れず、棄権も考えました
でも今回はどうしても走りたい
なぜなら同じウマ娘のコスプレランナーの二人と事前に知り合い、大会で会う事を励みにトレーニングをしてきたから。
お二人にも会いたいし、ウマ娘のコスプレランをいつまで続けられるか分からないし(色んな事情で)走れるうちに走りたい
大会までの準備もしてきた
体重を落とすために一年間オートミールを食べ続け、真冬でも雪道を走ったし、メイクも工夫して準備した
故障してからはリハビリを頑張ったし、禁酒もした!
去年もノーザンでコスプレランをして、こんなに楽しい大会があるのかと知れたし、走らない家族も楽しんでて家庭行事としても良いし
毎日この大会で走る事を想像していただけに、諦めきれなかったのです
リタイアはもちろん、故障を悪化させて年内の大会は全て走れなくなってもいい、という覚悟でスタートラインに立つ事にしました
ラン友のコスプレランナーと初対面
起床時間は5時半
前日夜の準備に手間取りあまり眠れず
メイクをして車で出発し、8時半頃にノーザンホースパークに到着すると駐車場まで渋滞の列
昨年は8時頃到着でそこまで混雑してなかったのですが、今年はちょっと遅れたせいか駐車場に着くまでに時間がかかりました
両膝にテーピングをしてたらウオッカのコスプレをしたのりさんと合流(以下ウオッカと記載)
ウオッカとは前日にもちょっとだけお会いしてて
ランナーがよくやってる前日の集会みたい…と思いながらお話をしてました
なんでもコスプレランに興味を持ち、Xで検索したら私を見つけてくれたとのこと
嬉しいようなこんなおじさんで申し訳ないような
ウオッカと言えばGⅠレースを通算7勝(そのうち牡馬混合のGⅠを5勝)した名牝
ウオッカは10代で肌がとっても綺麗なのですが、何よりスタイルが良いので全体的にカッコいい
コスプレの準備を終えてメイン会場に足を踏み入れると、トレイルの部をゴールしたラン友の真九郎さん(以下、タマと記載)にも対面
タマモクロスのコスプレをしてます
私がコスプレしてる「オグリキャップ」と「タマモクロス」はウマ娘ではライバル関係またはコンビのようなキャラ設定です
どちらも競走馬では少数の芦毛で同時期に秋シニア三冠(天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念)レースを争った間柄
どちらも関西馬でそれぞれの厩務員も知った間柄で仲の良い設定になってます
偶然にライバルキャラをやってて、知り合い、同じ大会に出るのは珍しいように思います
タマはウィッグやウマ耳の仕上がりがとっても綺麗で、シューズもキャラのシューズに合わせて塗装する徹底ぶり。体型もバッキバキ
私たち3人(私、ウオッカ、タマ)は同じウマ娘を愛するコスプレランナーとして交流してきたし、私は実際にラン友と会うのも初めてで感慨深いものがあります
スタート前はウマ娘の群れでの撮影会に
ウマ娘のコスプレランナーは私たち以外にも複数いて
・シュヴァルグランさん(トレイル&ハーフの部)
あと、私はご挨拶できなかったのですがスペシャルウィークさんとキンイロリョテイさん(ステイゴールド)がいたとの事
ウオッカに連れられてご挨拶し、お話もそこそこに終わり写真撮影
可愛こぶるおじさん(私)
場所を変えてタマと写真撮影しようとしてたら、通りがかった爽やかなランナーさんから「写真いいですか?」と声がかかる
撮影ありがとうございました!
ハーフのスタート時間が迫り、マラソンサニーさん(長年コスプレランをしているレジェンド)を見つけて写真撮影をしてもらおう、と話しているとそのマラソンサニーさんが突然目の前に。
一斉にサニーさんに駆け寄ってお話し、写真撮影
レジェンドにぴったりくっつくおじさん(私)
ウマ娘が大好きなランナーさんも混ざって写真撮影
来年はウマ娘のコスプレ姿でお会いしましょう!
サニーさんをずっと引き留めるのも申し訳ないのでお礼を伝えてウマ娘の群れは解散
私はトイレに行き、戻ってきた頃にはスタートの10分前
スタート前の私
今年は故障により相当遅いだろうし、邪魔になるといけないと思い最後尾へ
バタバタしてしまってウォーミングアップはできず
本当にハーフを走り切れるんだろうか・・・と不安に思っていたら、ラン友のタマが姿を現しました。タマモクロスが追込だから最後方なのかな?
そう思っていたらGⅠのファンファーレが流れてきました
とりあえずスタートラインには立ったけど…どこまで走れるのか…
タマには「楽しみましょう!」なんて声を掛けたものの、私は走り切れるか不安と緊張でいっぱいでした
走り出しは痛みなし
膝に違和感はあるけど痛みはない
でもここ5週間走っていないのから心肺はすぐ悲鳴を上げるだろうし、ペースを上げて膝に痛みが出たら完走できないかも…こわごわしながら一旦はキロ7分ちょっとくらいのゆったりペースで
ノーザンホースパークの敷地外に出て一般道へ
細い道路の両脇に草原が広がり、隣を走っているタマのもとにとんぼが止まるなんとも田園的な風景
とりあえず膝は問題ない
けれど、ペースは遅いのに心拍数は170近くまで跳ね上がっており、息が苦しい・・・
このままだと後半に失速する事は分かっているのにリズムを落とせない…
最初の給水地点(4.7㎞)では走りながら給水コップを取って少し口に含む
ハルウララさんから「もし走れないと思ったら、給水所の地点で決断した方がいい。どこか途中で棄権したとしても置いていかれたみたいな事もあったみたいだから・・・」
と聞いていたので、とりあえず次の給水所をマイルストーンとして進みます
5㎞ほどの辺りでスタート前にご挨拶をしたシュヴァルグランさんの姿が
心拍数が上がって苦しくて声が出ない私の代わりに、タマがご挨拶
私と違ってタマは明らかに余力を残しているのです
7㎞辺りから徐々に異変が・・・
7㎞を過ぎた辺りから次第に故障個所の一つの左膝が痛み始めてきました・・・
第二給水所(7.6㎞)に着いた頃には心拍数が180ほどまで上がっており、給水所では歩きながら飲むように
なんとかペースをキロ7まで落とそうとするも技術不足で落とせず
10㎞地点を過ぎた頃には膝が最後まで持つのか怪しくなってきました…痛みが少しずつ増していく・・・
そして少しずつペースダウンしてきている実感もあります
第三給水所(11.2km)の手前で少し先を走るタマの背中がどんどん遠ざかって行きます
タマが速くなったのではなく、私がどんどん遅くなっている
追いつきたいのに追いつく事ができない・・・
第三給水所(11.2㎞)で歩きながら給水をしたら、少し先でタマが足を止めて私を待っていてくれました
あぁ・・・やっぱりそうだ
タマがスタート地点の最後尾にやってきてくれたのも明らかなスローペースも
故障をしている私を気遣ってずっと伴走してくれていたのです
きっと「伴走しますよ!」と言われていたら、申し訳なくて断っていたはず
それを見越してなのか、何も言わずにずっと近くを走ってくれていた
その優しさが嬉しくもあるし、申し訳なさもある…
待っててくれたタマに「ごめんなさい…伴走してくれてますよね?」と訊ねると
『トレイルで頑張りすぎたし、オグリと一緒に走るのが夢だったんですよ』と気遣ってくれてる
この想いを無駄にしないためにもなんとか完走したい…
しかし、12㎞以降になり、左膝に電気が走るような痛みとハムストリングスや中殿筋の痛みが出てきました
たぶん周りから見ても明らかに苦しそうに走ってたと思います
実は今回のトレーニングで走った最長時間は1時間20分ほど(平均ペースが5分15秒)で既に限界が近づいていたとも思われます
ついにペースは7分台まで落ち込んできました
強風と暑さも堪えます
第四給水所(13.8kg)でとうもろこしと水、スポーツドリンクを補給。まだなんとか走れそう…
とは言え次第に左膝に力が入らなくなってきたし、痛みでうめき声を我慢できない
「もうあとちょっとなんですけどね!」と自分に言い聞かせるように必死に強がるも、15.4kmのカーブを曲がってからは強烈な横風が
もう足は上がらず、靴底を擦る音も聴こえてきました
せめて、次の給水所まで走りたい…!
気づけば最終関門を越える
しかし16kmを過ぎた辺りでそんな気持ちとは裏腹に右膝や大臀筋、ふくらはぎも痛くなってきてついに歩いたり、走り出したり…
そろそろ限界が近づいてきたのか…あともうちょっとなのに…
すると
「16.7km!最後の関門です!あと5km!」
と大会スタッフの方の声が
苦しさと痛みと夢中に戦って忘れてましたが最終関門はなんとか通過
とりあえず時間切れリタイアは無くなりました
タマから『最後の関門越えられましたね!』と言葉をかけてもらいます
あと5kmなのに…脚が痛いし力が入らず前に進まない…
最後の給水所(17.0km)で補給をした時に、ついにタマに打ち明けます
「最後まで走れないかも知れないです…その時は私を置いて行って下さい」
こんな弱音は言いたくなかったのですが、本当にもう走れなさそうな程、身体は限界です
突然立ち止まって迷惑をかけるくらいなら…前もって伝える方が…きっと
ウマ娘ランナーのエールに押されてゴールへ
18km地点を越えた直後のこと
ついに痛みに耐えきれず歩いてしまう
心配するタマに「もう走れないですね…」と伝えると『…じゃあここで…』とグータッチをして別れを告げます
…一緒にゴールしたかったけど…できなかった
フラフラと歩きながら考えてたのは、情けない自分への憤り
ウマ娘への愛を表現するためにコスプレランをしているけれど、家族やラン友に心配をかけて迷惑をかけている…
それにこんな情けない姿を見たランナーや沿道の人から「ちゃんと練習しないでふざけ半分で大会に出たからこんな事になるんだ」と思う人もいるかもしれない
トレーニングは3 月下旬まで順調だったのに…
悔しさと恥ずかしさですっかり俯いてしまう
すると背後から
『頑張ってください』と声が聴こえました
顔を上げると、5km付近で見かけたシュヴァルグランさんが追い越し際に声を掛けてくれたのです
シュヴァルグランさんも苦しそうだけど懸命に走ってる…
背中を押されるように再び走り出し、付いていくように追いかける
必死に追いかけて少しずつ近づき、「頑張ってください」とシュヴァルグランさんに声を掛けて少しの間、並走します
が、ちょっと走るだけでも辛いのに不整地に入ると一歩着地する事に鈍い痛みが走り、疲労も相まってまたしても脚が止まります
ランナーの数も次第に減ってきて、林道をとぼとぼと歩く
ゴールが…遠い…
ガーミンでは残り2kmとなっているので、せめて残り1kmだけは走りたい…
先が見えない林道から抜けられそうになった頃、次第に会場の音が聴こえてきました
道も少し平らになったからこれなら走れそう…
あと…ほんとにもうちょっとのはず…!
必死に駆け出すと少しずつ沿道の人が増えていく
もう意識が朦朧としてて何を言われてるか分からないけれど、元気なスタッフの男の子達が大きな声を出してる
突然視界にウォッカが
多分ウォッカがゴールしてから1時間近く経っているだろうにここで待っててくれたのか…
2時間40分近い長旅を終えてゴールラインを越えました
酷い走りだったけど…
完走できて本当に良かった…
会場に戻ろうとすると、私の真正面に飛び込んできたのは、ウオッカ、タマ、シュヴァちの三人が温かく迎えてくれました
その後は大会名物のランチを堪能
私のゴールが遅くて残念ながらウォッカやタマと一緒にご飯が食べられなかったのですが、タマの企画で
BOSS✕ウマ娘のコラボ缶円陣
これ、それぞれのコスプレしてるキャラ(オグリキャップ、ウオッカ、タマモクロス)の缶なんです
三人で記念撮影
ほんとにこの二人にも支えてもらって…
ラン友っていいですね…
その後、食い意地の張ってる私はヴィクトリアマイルや抽選会を見ながら倉島牛乳のソフトクリームを堪能
会場のイベントが終わり、会場の撤去作業も進んできたので帰ろうとした時、
『オグリキャップさん!』
と高校生くらいの男の子が駆け寄ってきて、写真撮影をお願いされました
もう走り終わった後で顔もウィッグもぐちゃぐちゃなのに、凄くニコニコして嬉しそうにしてて…
こうして喜んでくれる人もいるから、コスプレランをやめられないんですよね…
また来年も走りたいし、コスプレとランのクオリティをもっと上げて臨みたいですね
お疲れ様でした!